財団法人 滋賀県建築住宅センター
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信楽町 ▲まちづくりインデックス

 
生命の力強さを
感じさせる信楽焼
 信楽といえば信楽焼が頭に浮かぶのだが、その起
源が紫香楽宮造営の時、というのは違うらしい。そ
の頃の窯は見付かっていないのである。宮造営の時
は須恵器であり、今のような信楽焼が登場したのは
鎌倉時代頃、生活に根付いたものとして誕生してい
る。
 粗々しい肌。奔放な火の色。土の呼吸音さえ聞こ
えてきそうな焼物。それが信楽焼の印象だ。奔放で
いながら静かな力を奥に秘めているような信楽焼の
茶器を三十数年愛用していたが先の阪神大地震で壊
れてしまった。残念ではあったが、不思議なことに
「土に還ったのだ」と思えた。それはほんとうに不
思議な感情だった。銘あるものでも何でもなかった
が、三十数年使っても、土の感触が快く、お茶をの
む時にフッと土の生命が感じられるような茶器だっ
た。だから、壊れても生命の再生が思えたのかもし
れない。
上:土の色、火の色がたくましい信楽焼
下:陶芸教室では作陶を楽しむ人も多い
         (宗陶苑にて)


 滋賀県立陶芸の森の陶芸館
(7月11日〜9月6日はセーブル名品展を開催)
 生活の中の器とはそんなものではないか、と思ったりする。信楽焼だけでなく、各地の焼物を見る機会は多いのだが、飾られるだけの器はそれはそれは見事でほれぼれすることもしばしばある。のに、何故か哀しい顔をしているような気がするのだ。壊れ
て土に還り、また、生まれて壊れ、……。人間と同じ。壊れるものだから使わないのではなく、大切に大切に使う。器は大切に使われることで、生命を輝やかせていく、ような気がするのだ。
 七月二十四、二十五、二十六日、愛宕山(あたごやま)の陶器神社や町内各地で信楽焼の繁栄を祈って「信楽陶器まつり」が繰り広げられる。圧巻は愛宕山の上の陶器神社への松明奉納。夏の夜の炎のゆらめきが美しい。もちろん、信楽焼の展示即売や新作発表などもあり、大勢の人たちで賑わう。


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