財団法人 滋賀県建築住宅センター
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トンボの楽園のある町

 

 

とんぼ、せみ、ほたる、かぶとむし・・・。いずれも懐かしい(懐かしくなってしまった、というべきか もしれない)虫たちである。その季節になれば当たり前に現れてきて、我々の生活の仲間になっていた。 が、どの虫たちも姿を見る機会が減ってしまった。 とんぼやほたるは町ぐるみ、地域ぐるみで保護に当たっているところも少なくない。秋、能登川町立博物館で「能登川のとんぼ・滋賀 のとんぼ」という企画展が開かれていた。 建物の玄関を入って右に行けば図書館、左に行けば博物館。ゆったりした空間の真ん中に大きなとんぼの模型があり、一角のガラスケースの中にはとんぼの池があり…。ミニチュアながら懐かしい風景が再現してあった。かつて町から少し離れればどこで も見られた風景である。見ている子たちの眼が輝いていた。


能登川町立博物館の「とんぼ展」
で展示されたトンボの池


トンボはけっこう人なつっこいのだ・・・。

その企画展で知ったのだが、世界には約五千五百種のとんぼがいて、そのうち、日本で記録されているのは二百十四種。さらにそのうちの九十八種が滋賀県で確認され、さらにそのうちの六十二種が能登川町で確認されているという。つまり、日本全体で確認されている数のおよそ半分は滋賀県で見られ、しかも、その三分ノ二は 能登川町内にいる、ということである。とんぼは 周知のように水辺に生育する。この数字が示していることはその環境がここは豊かにあるということであり、滋賀県も能登 川町も生命を育む懐のような場所を失ってはいな い、ということになる。この博物館は平成九年、《地域》を意識して開館になった。だから、地域の暮らしに焦点をあてた展示が企画される。とんぼも暮らしの大事な根っこということである。

 

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