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この黒壁ガラス館は単に、目新しいものをという感
覚で唐突に登場してきたものではない。長浜市のもう
10年以上前からの長期の町づくり事業の中から生まれ
たものである。様々な計画の中から昭和58年、博物館
都市構想が提唱され、古いものをただ保存するだけでな
く、新しいものも創り、情報発信基地にしていこう、と
いう具体案が出、「できることから、そして、やる気の
ある者たちが先頭に立って」、町が変わってきたのであ
る。その変化の一つが、長浜御坊の名で親しまれている
古刹・大通寺(こさつ・だいつうじ)の辺り。門前の商
店街を“長浜御坊表参道”と改名し、大通寺の壮大な山
門が見えるようにアーケードが外され、路面は石畳に
なった。道幅も拡幅され、商家はそれぞれに、しっとり
した店構えに改築され、美しい街並みが登場したのだ。
他の商店街も街灯などは町内毎に自慢のデザインのもの
が立っている。それだけではない。折角、町をきれいに
して人さまに来てもらうんだから、楽しんでもらわね
ば、と、今年から大通寺で早春、アセビの盆栽展が始
まった。長浜は有名な盆梅の町でもある。梅の花が終
わった後、可憐に、けなげに咲くアセビの花を精一杯、
咲かせて見てもらおうというコンタン。仕掛人は服屋の
堤さん。
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