| 街道の町・宿場の町に生きる人情 |

▲昔の東海道の風情が少し残っている草津の町筋 |
| 追分の辺りが宿場町としても一番賑わった所であり、一帯には現在修復中(修復完了予定は平成八年春)の木屋本陣(草津宿本陣として国の史跡に指定)の他、今はないが、九蔵本陣、二軒の脇本陣、旅籠にいたっては多い時で一三二軒もあったという。賑わいのほど、容易に想像できる。――街道の町、宿場の町という伝統的市民性かな、と思ったのは、草津の人たちの人なつっこさ。人なつっこい、という言い方がいいかどうかわからないけれど、草津の町を歩いていて随分と楽しかった。“取材です”なんてことは一言も言わない、のに、旅人らしき風体の私を見つけて、草津の今昔をいろんな人が話しかけてきてくださった。この場を借りて、多謝。
|
| ところで、かつての活況を今の町に蘇らせようと、この地域に、景観を含めた町づくりを考える会が昨年スタートした。宿場町の風情は減じてはいるが、昔懐かしい店構えの雑穀屋さんやお茶屋さんがあったりして、まだノスタルジア漂うこの町。さらにステキになりますように――。
|
| 中山道が栗東町に入る直前に、室町時代の美しい本殿をもつ伊砂砂(いささ)神社がある。ちょうど氏子の皆さんが供え物を焚き上げされている時で、しばらくここでもまた立ち話。下校途中の子どもたちが、パチパチはじける火にキャッキャッと喜ぶ姿が微笑ましかった。
|

▲本殿が重要文化財の伊砂砂(いささ)神社 |