一九七○年前後だったろうか…、女性たちが性を越えての社会変革を始めたのは。 それはただ権利を主張するだけでなく、「まず自分自身を生きる」ことを主張する運動であった。そのころから三十年、女と男の自立と共生は、行きつ戻りつしながらではあるが、社会に融合し始めている。
そんなことに思いが及んだのは甲西町の農業組会法人「グリーンファーム香清」で、この組合成立に至る話を聞いてだった。
元々が農業の町だった甲西町では農村婦人の地位向上を目指して女性たちの生活改善グループがあり、
地元で穫れた農産物を使って安全でおいしい特産品作りがすすめられていた。それをきっかけの一つと
して、〈自立〉を視野に入れた「グリーンファーム香清」が設立された。ハーブ栽培への取り組みとかケナフ栽培への取り組みとか、とにかく地に足をつけて社会の動きに参画。声高な主張ではなく、いい仕事
をすることで「自分自身を生きる」スタイルを確立してきたということである。現在組合員は五十八人。
人気のハーブクッキーやハーブケーキの他、善水寺みそや漬物など女性ならではのアイデアの十三品商品になっている。
ところで、その活動の一つに地元の食材を使った料理の提供がある。名づけて《十二坊香り御膳》。八人以上のグループで予約しておけば食することができる。
その際、使う器も〈甲西町〉にこだわる。町の伝統工芸品である近江下田焼や竹皮細工を使うのだ。
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グリーンファーム香清が開発した手づくり商品の数々。 |