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伝えつがれる農民たちの心
 強固な魂といえば、天保義民もそうである。一八四二
年(天保十三年)、二千人以上の農民たちがたち上がった
一揆は、多くの犠牲者を出しはしたが、「検地十万日の日
延べ」を勝ちとっている。この頃、全国各地で起きた一
揆は大方が鎮圧された。その中で甲賀一帯の農民たちが
勝利を得たのは、人としての権利を守るという強固な信
念と緻密な計画があったからだと伝えられている。
 農民たちが結集したのが矢川神社の社頭。神社前の杣
川・矢川橋畔には天保義民メモリアルパークと名づけた
公園ができ、農民たちの一揆の様子を五枚のレリーフに
してはめこんだモニュメントが建っている。その前に立
つとセンサーで、天保義民の歌が流れ出す。小さな女の
子が突然流れ出した音楽に驚いていたが、しばらくして
大喜び。モニュメントの周りを回り出した。どこにセン
サーがあるのか、女の子が跳び回っている間中、歌が流
れていた。あれこそ忍者びっくりの仕掛け。
 ちなみに、日延べの期限の十万日目、というのはまだ
きていない。

天保13年、たち上がった農民たち。
天保一揆を彫ったレリーフ

杣川畔の天保義民メモリアルパーク
のモニュメント
 
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