滋賀県旧街道めぐり

社団法人 滋賀県建築設計家協会様のご厚情により、
平成18年5月発行「鳰の巣」No.32を掲載させていただいております。

●西近江路(北国街道)Part2 ▲旧街道一覧

松 尾 則 長

 街道を往来する多くの旅人が訪づれた浮御堂をあとに西近江路を北進すると東西に走る広い道路と交叉する。 琵琶湖大橋に続く取り付道路である。大きな観覧車、激しい車の騒音が耳を突く。 街道は真野川をこえ真野の集落に入る。 松並木の続く真野浜に来る。美しい浜で夏のにぎわいが目に浮ぶ。 街道を少し走ると街道沿に正源寺がある。梵鐘に刻まれた銘文が有名でこの梵鐘は 真野庄の人々が願主となって造られている。

比良山と真野浜
びわこ大橋取付道と西近江路 正源寺
■ 豪族 小野一族
 道は大きく左へ曲り、小野の集落にさしかかる。古代近江
遣隋使小野妹子神社
を代表する豪族小野氏の本貫の地である。JR湖西線の下を くぐると左側の道脇に「外交始祖大徳冠小野妹子墓是ヨリ三 丁余」と刻まれた道標がある。妹子公園に登り小野妹子の墓 である石室をさがすがわからず、小さな鳥居と社殿にほど遠 い神殿に参拝いたしました。小野の集落は西近江路沿に形成 され、真中あたりの左側に道風神社がある。静寂のなかに三 間社流造の美しい本殿の形姿をみせている。道風は平安末期 の書家で藤原佐理、藤原行成とともに天下の三蹟といわれて います。小野神社へ向う、道風神社と同じく三間社流造で小 野篁がまつられ、篁は平安時代前期の漢学者であり歌人とし て著名である。この神社は小野篁神社ともいわれ高札で小野 一族の家系図をながめ、日本の先駆者としてはじめての遣随 大使としての小野妹子、学問、歌人としての篁、書道の道風 と古代史を飾る人がこの小野である。集落のあちこちに古墳 群も多く出土された中に青蓋盤竜鐘や硬玉製勾玉管玉などあり、 千古の歴史が埋まった地である。

小野道風をまつる道風神社 小野篁をまつる小野篁神社
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